クンブメーラー2025:⑥祖先を敬う儀式タルパナについて

インドヨーガ協会/IYAインターンの様子

はじめに

本日はクンブメーラーで忘れられない出来事の一つ、タルパナという儀式に参加させて頂いた時のことについて紹介出来ればと思います。

タルパナ(Tarpan)とは

タルパナ(Tarpan)は、ヒンドゥー教の宗教儀式で、祖先や神々、聖仙(リシ)に水や供物を捧げ、敬意を表す儀式です。特に先祖の霊を慰め、子孫の繁栄を願う重要な供養とされています。

クンブメーラーのような大規模な巡礼の際にも、多くの巡礼者がガンジス川で沐浴し、タルパナを行うそうですが、この日もプネーでご自身のセンター(Chiranjiv Foundation)を運営されているDr. Sunanda Rathiマダムにお誘い頂き初めてタルパナに参加させて頂きました。

ガンジス川の河岸でのタルパン

この儀式では、手のひらから水、牛乳、ゴマの種などを流しながら、ヴェーダのマントラを唱えます。使用する水はガンジス川から汲み、それを供物として捧げます。その他にも多くの準備が必要ですが、Sunandaマダムはタルパナのためのフルセットを持参されており、慣れた手付きで手際よく準備を進めていました。

ガンジス川でタルパナ用の水を汲みます。
手際よく準備が進んでいきます。

Dr. Sunanda RathiさんのYouTubeチャンネルでも動画がアップされていますので、ご興味のある方はぜひご覧下さい:リンクはこちら

多くの手順を経た後に、ヴェーダのマントラが響く中、1人ずつ祈りと共に手のひらから水、牛乳、ゴマの種などを流します。

最後には灯籠流しのようにお供えの花とお香をガンジス川へ流しました。特にガンジス川でのタルパナは、霊魂を浄化し、モークシャ(解脱)へ導くと信じられているそうです。

流す前に太陽へ向かって祈りを捧げます
ガンジス川へ流します
お供えの花とお香が乗っています

最近ご家族を失った方もみえ、このマハークンブメーラーでのタルパナは特別なものになったと仰ってみえました。インドには沐浴(Snan)、アールティ、そして今回のタルパン(Tarpan)と様々な祈りの形があります。

日常から離れたマハークンブメーラーの環境、メディテーションやプラーナーヤーマの実習心身、このように条件が整うと、祈りもグッと沁み入る感覚があります。本日もありがとうございました。

おわりに

次回はサードゥが居住するアーカーラー地区に訪問した時の様子についてご紹介出来ればと思います。

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