はじめに
このたび、2025年7月21日(月祝) Ashtanga Yoga Omotesando さんにお声がけいただき、東京にて特別クラスを開催させていただきました。昨年に引き続き2回目の開催となります。本日は記録も兼ねて、その一端をご報告させていただきたいと思います。


ちなみにAshtanga Yoga Omotesandoさんは表参道にあるスタジオにて日曜日〜金曜日朝にヨーガクラスをされています。ハタ・ヨーガクラスも開催されています。詳しいスケジュールなどはHPでご確認できます。リンクはこちら:https://ashtangayogaomotesando.com
午前中に一般の方向けに「ひもとくヨーガ・セラピー」というタイトルで、ヨーガの本家であるインド文化や世界観などもご紹介させていただきました。表面的な側面、物理的な側面だけにとらわれない、インドの価値観には私自身いつも刺激をもらっているところです。


午後はKaivalyadhamaのオンラインコースを受講されている方々と「つづけるヨーガ・セラピー」として、オフ会兼勉強会をさせていただきました。またオンラインクラスにも継続的に参加してくださっている方々との集まりにはいつも刺激と励ましをいただきます。
テーマはヨーガ・セラピー
今回のテーマは「ヨーガ・セラピー」です。ちなみに、インドではこの言葉はサンスクリット語で「ヨーガ・チキッサー(Yoga Cikitsā)」と呼ばれていて、インドの古来の伝統に根ざした表現を使っています。これは「ヨーガ・セラピー」が単なる現代的な応用ではなく、インドの伝統的概念を基盤としていることを物語っています。


一般的なヨーガ・セラピーのイメージ
さて、「ヨーガセラピー」と聞いて、みなさんはどのようなイメージを持たれるでしょうか?
たとえば…
- 肩こりや腰痛の改善のためのヨーガ
- 肥満予防や改善のためのヨーガ
- 認知症予防のためのヨーガ
- 喘息をやわらげるためのヨーガ
といったイメージを持たれる方が多いかもしれません。
確かに、ヨーガのエクササイズには、肩や腰に優しい動きやポーズが多くあり、それらの症状の緩和に役立ちます。また、肥満や喘息の改善には、さまざまな浄化法や呼吸法が有効です。
さらに近年では、ストレスマネジメントの観点からもヨーガが注目を集めています。静的ストレッチやリラクゼーション、呼吸法などが、ストレス軽減に効果的であることをご存じの方も多いでしょう。
ホリスティックなヨーガ・セラピーの枠組み
しかし、ヨーガセラピーの本質は、それだけにとどまりません。
たとえば、
- 食生活
- 活動と休息のバランス
- 余暇の過ごし方
- 働き方
- そして人生観や価値観までも
こうした日常生活のあらゆる側面を包括的に見直していくのが、ヨーガ・チキッサーの特徴です。これらすべての要素が調和し、バランスが取れている状態を、ヨーガでは「健康」ととらえます。
なかでも「人生の見方」や「価値観」といった深い部分には、インド哲学がしっかりと根を下ろしています。インド哲学は、基本的に人生に対する無知無明が苦を生じさせると考えます。そしてその根本にある苦を取り除くことを目標とし、その手段としてヨーガも用いられます。
対処療法に留まるか、根本原因へのアプローチをも含めるのか
つまり、「ヨーガ・セラピー」と一口に言っても、表面的な症状の改善にとどまるのか、それともその背後にある根本的な原因にまで働きかけるのか――それは実践者自身の姿勢にかかっているのです。
午前中は「ヨーガ・セラピー」の導入となりましたが、午後にはヨーガ・スートラに基づいた内省のチェックリストやグループ・ディスカッションを行いました。継続的にヨーガを学びながら、インド哲学にも親しみ、その理解を一緒に深めていけるお仲間の存在に心より感謝しています。


おわりに
またの機会には、こうした深いテーマにもじっくりと触れながら、ヨーガの魅力を皆さんと一緒に探っていけたら嬉しく思います。
お暑い中、足を運んでくださった皆さま、またオンラインでご参加くださった皆さま、そして企画・運営をしてくださった AOY の皆さまに、心より御礼申し上げます。




