インド政府奨学金制度を通じたヨーガ分野の博士課程申請と進学準備

インドでヨーガの博士課程

はじめに

みなさん、こんにちは。久しぶりに近況報告をさせていただこうと思います。と言いますのも、徐々に再度インド留学の日が近づいてきました。インドとのやりとりは当日まで何があるか分からないと言うことも多いので、投稿も控えていましたが具体的な日程も見えてきましたので、一旦ここまでの経緯を記録しておきたいと思います。これからインドの奨学金制度を使用しての留学を考えている方への情報共有にもなればと思います。

インド奨学金制度で博士課程に応募するまでのヨーガ歴

  • 大学病院勤務の看護師時代に近所のスタジオでYOGAを始める。
  • 看護師退職後、念願のワーキングホリデーにて渡豪。その際にバイロンベイにてYOGATTCを受講。
  • その後しばらくヨーガを求めて北インド(リシケーシュやダラムサラ)を放浪
  • 2014年に西インドマハーラーシュトラ州ロナヴァラにあるカイヴァリヤダーマ・ヨーガ研究所(Kaivalyadhama Yoga Institute/Kdham)付属カレッジのCCY(当時6週間コース)を受講 実質自分のヨーガの始まりはここからだと思っています
  • 2014-2017 東京で看護師として心療内科病棟へ再就職
  • 2017年-2018年Kdham付属カレッジのディプロマ(Diploma in Yoga Education)9ヶ月コースを受講
  • 2018年 インド政府Ayush省QCI Yoga Teacher& Evaluator 取得
  • 2018-2019年Kdham施設内のヘルスケアセンター(HCC)、哲学文学研究部門(Philosophico Literature Research Department/PLRD)、付属カレッジにて計8ヶ月のインターンシップに従事
  • 2019-2021年プネー大学(SPPU)大学院体育教育科ヨーガ専攻修士課程(MA)修了
  • 2022年 インド中央政府Ayush省YCB Yoga Master取得
  • 2023年よりインドヨーガ協会(Indian Yoga Association/IYA)本部にてインターンとしてヨーガ普及活動に従事

ざっとこんな感じの経歴を辿ってきました。おかげさまで良き先生、先輩、仲間、そしてタイミングに恵まれて比較的迷いなくステップを踏んで来られたと感謝しています。

インドでもまだ先駆けとなるヨーガの博士課程

ただ2021年のプネー大学MA修了後、同プネー大学でのPh.D in Yogaへの進学を希望していたのですが、教授群の不足や大学内部事情によりPh.D in Yogaの設置が大幅に遅れることになりました。「そのうち」「きっと、そのうち」「きっと、来年」「きっと、あと2−3年」「うーん、まだよく分からない」などの話を学部長、恩師、同級生ともしながら待つこと3年・・・

まだ兆しが見えないので、思い切ってインドの奨学金制度ICCR (Atal Bihari Vajpayee General Scholarship Scheme of ICCR:https://a2ascholarships.iccr.gov.in)にてPh.D in Yogaを目指すことにしました。2024-2025年度の申し込みが目に飛び込んできた2024年4月頭です。4月はタイに滞在していたのですが、文献をかき集め自身のPh.Dのテーマについて考え始めました。そして5月に一時帰国、そこから申し込み期限の5月末までひたすらICCR応募へ向けて研究論文に向き合う日々が続きました。

インドの奨学金制度ICCR (Atal Bihari Vajpayee General Scholarship Scheme of ICCR)申請の必要書類

ちなみにICCR申請に必要な書類について紹介しておきたいと思います。年度によって変更もあると思うので、あくまで参考程度にしてください。

  • マイナンバーなど個人証明書
  • パスポートの写し
  • グレードⅩの成績証明書(中学校)
  • グレードⅫの成績証明書(高校)
  • 大学卒業の成績証明書
  • 修士課程の成績証明書
  • Ph.Dの研究計画書
  • 過去の研究論文(私の場合はMAの時のものを提出)
  • 英文の健康診断証明書
  • 英語付の個人証明書
  • 各種英語の成績証明書
  • 推薦書(教授などの推薦人より/任意)
  • 証明写真
  • 自分のサイン
  • ちなみに成績証明書は中学校まで遡る必要があります。通常は学校側の成績記録は卒業後5年間保存のため、中学校/高校によっては成績が残っていない場合もあります。今回は有難いことに全ての必要な全ての学歴を英文発行していただくことが出来ました。
  • 健康診断は指定の項目があり、近所のクリニックで英文発行をしてもらいました。レントゲンや採血も含まれるため1万円前後の費用がかかりました。
  • 推薦書に関しては、私はプネー大学の学部長と教授の2名を添えました。

申請は全てサイト(https://a2ascholarships.iccr.gov.in)からオンラインです。提出書類以外にも、直接入力する項目が多くあります。応募のための書類を揃えるだけでも結構な難関ですが、休憩を挟みつつ、諦めずに頑張りましょう!

ICCR申請時の学部選択と申請まで

ちなみに鋭い方は、YogaはAyush省の管轄なのに、なぜAyush奨学金制度でなくて、一般奨学金で申し込んでいるのか?と思われる方もみえるかもしれません。Ayush省の奨学金制度には確かにYoga分野でのPh.Dがあるのですが、母校プネー大学はPh.D in Yogaが設置されていないため、選択することが出来ません。そこでダメ元で一般奨学金制度を通じてプネー大学のPh.D in Physical Educationで申請することにしたという流れです。

同プネー大学のM.A.in Yogaの同級生の一人がプネー大学でPh.D in Philosophyに進学するというケースがあったので、学部や専攻が異なっても受け入れてくれる可能性に賭けたというところもあります。

ところが申し込み締切の3日前に学部長から「プネー大学のPh.D in Physical EducationはM.A in Yogaの学生を受け入れることはできない」と言われてしまいました。学部長へ「そこを何とか!」と懇願するも返答なし。この場合の返答なしは、「No」と言う意味です、笑。しかしすでに締切3日前、ここまで準備したので、とりあえず最後までやりきって、ダメ元で奨学金制度ICCRを通じてPh.Dの申し込みを完了しました。

ちなみに私は当初の締切日5月31日(金)の前日に提出完了。ただネパール組のシステムエラー等の関係で期日はその後2週間延期となっていました(6月中旬)。

申請後の合格通知

ここからは7月15日(月)が大学側が学生を受け入れる際の合格通知の期限です。7月15日(月)までに大学又はインド大使館から連絡が来なければ不合格と言うシステムです。私は申し込みの時点でほぼダメ元だったので、日本の大学も含め検討を始めていました。

しかし今回7月8日(月)にインド大使館から合格の通達をもらうことが出来ました。合格したのは第4希望で提出していたアーンドラ大学でした。ちなみに数日後にはマンガロール大学にも合格し選択肢をいただくことができました。

ちなみにインド奨学金制度の質問窓口となるメールアドレスがサイトに表示してありますが、利用した時は返信がありませんでした。そこでお勧めなのが、Facebookにある「ICCR Scholarship Helpline」の グループです。同じ境遇の世界中の学生がこのグループ内で情報共有していますので有益です。

インド大使館での最終書類確認

その後は7月22日(月)にインド大使館で最終的な書類確認がありました。ウェブサイトからアップデートした書類の原本確認があります。書類確認も無事通過し、この日にアーンドラ大学の仮入学証をいただくことができました。私は申請時にPh.D in Physical Educationで申請をしていましたが、アーンドラ大学のPh.D in Yoga and Consciousnessに合格しており、願ったり叶ったりです。

また他3名の奨学金制度に合格した仲間(3名はM.A修士2年コース)と会うことができ、ここまでの苦労話など共感し合いながら盛り上がりました。インド大使H.E. Mr. Sibi GeorgeとICCRディレクターMs.Kanika Aggarwal、ICCRの仲間と集合写真も撮影し、少し実感が湧いてきました。

ちなみにこのインド大使館での書類審査についての連絡が来たのが7月19日(金)の午前中でした。私は名古屋在住で週末に東京での仕事があったので、連絡が来た時はすでに名古屋駅から新幹線に乗り込む直前でした。しかしインド大使館で必要な書類は持っていなかったので、行きの新幹線チケットを破棄し、自宅へ戻り、書類をかき集め再出発、と言うすでにインド的ストーリが始まっていました、笑。

スチューデント・ビザ申請

さてこの後も早い仲間は1週間後の出発に向けて、突如急ピッチでの準備です。ここまで来たらあとは1)インド大使館のビザセンターのウェブサイトからスチューデント・ビザのオンライン申請、申請書を大使館へ提出、ビザの受け取り、2)出発日に合わせた航空券の手配です。航空券は往復1回分が奨学金のサポートに含まれるためインド大使館の担当者がチケットを取ってくれます。

私もすぐにでも出発の気持ちでいましたが、大学側よりPh.Dの学生は10月15-31日に到着するようにとの指示があり、3ヶ月後の出発となりました。スチューデント・ビザ申請のための申請書(印刷と写真)とパスポートをインド大使館のビザセンターに預けあとは待機です。担当者からは「出発の2-3週間前にまた連絡するように」とのことでした。

他の修士課程進学のお仲間は8月、9月に続々と出発。出発するまで半信半疑のところもあるので、本当に行けるのか?ドタキャンになるなんてことも?とふと湧き起こる思いとも向き合いながらの日々となりました。

出発日の調整

さて9月末になり10月の出発予定日まで3週間程度となりました。指示通りにインド大使館のICCR担当者のメールアドレスに連絡するも返信なし。とりあえずまだ日数があるので待つこと1週間。これは何かおかしいと思いWhatsAppに連絡すると「ごめんね。転勤になって、もう日本にはいない」と!まあこれくらいは想定範囲内です、笑

やはり一筋縄では行きませんが、代わりに教えてもらった連絡先に連絡すると無事につながり来週10月15日(火)にスチューデント・ビザが発行予定、10月23日(水)に出発予定というところまで事が進みました。

最後に

ここまで来たら大丈夫かなと言うところがあるので、ひとまずここまでの流れをまとめた次第です。さてさて無事にスチューデント・ビザは手に入れられるでしょうか。無事に出発できたら月末からインドのアーンドラ大学で新たなチャレンジが始まります。

ブログでもリアルな奮闘記をアップしていければと思います。続く・・・

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