はじめに
2026年1月22日・23日の2日間、アーンドラ・プラデーシュ州ヴィシャーカパトナムにある
Integral Institute of Advanced Management(IIAM/Andhra University提携カレッジ)にて開催された、
International Conference on Global Perspectives (ICGP-2026):Interrogating Cultural Diversity, Human Rights and Social Justice in Contemporary Contexts
に参加し、研究発表を行う機会をいただきました。

Director General of READ Group of Educational Institutions and former Registrar of Andhra University

多文化・分野横断的な学術空間
本カンファレンスには、インド各地からの研究者や学生に加え、海外からの研究者もオンサイトおよびオンラインで参加し、非常に国際色豊かなハイブリッド形式で開催されました。
議論のテーマは、文化多様性、人権、社会正義、メンタル・ウェルビーイング、伝統的知識体系など多岐にわたり、社会学、マネジメント研究、ヨーガ研究、仏教学、さらにはAI倫理まで、分野を越えた視点が交差する場となっていました。


ヨーガ研究の立場からの発表(概要)
私は、ヨーガ研究の立場から発表を行い、ヨーガが現代のグローバルな保健・医療の文脈の中で、どのように再定義されつつあるのかをテーマに取り上げました。
特に、WHO(世界保健機関)が2025年12月に公表した Training in Yoga を中心に、ヨーガがTraditional, Complementary, and Integrative Medicine(TCIM)の枠組みの中でどのように位置づけられているのかを検討しました。
発表では、
- 宗教性や文化性を強調しすぎることで公衆衛生への応用が限定される可能性
- 一方で、過度な世俗化によって哲学的・倫理的側面が失われるリスク
という両極の間にある課題に触れ、WHOの枠組みが安全性・教育・指導者の質を重視しつつ、各国の文化的多様性を尊重する「中間的な位置づけ」を試みている点を紹介しました。


ヨーガを否定的に単純化するのではなく、現代社会に伝わる形へと翻訳していく動きとして捉えることができる、という点が本発表の一つの要点です。
「多様性の中の統一」を体感する対話
カンファレンス全体を通して特に印象的だったのは、インドを象徴する「Unity in Diversity(多様性の中の統一)」という理念が、抽象的な概念にとどまらず、実際の対話の中で具体的に体現されていたことです。
また、インドの思想に由来する Vasudhaiva Kutumbakam(世界は一つの家族) という考え方についても、さまざまな専門分野や文化的背景を持つ参加者が、それぞれの立場から言及しており、学術対話が相互理解と相互尊重の場となり得ることを改めて実感しました。


おわりに
異なる分野や文化的背景を持つ人々が集い、互いの視点に耳を傾けながら現代社会の課題について考える今回のカンファレンスは、学問が単なる知識の共有にとどまらず、対話を通じて社会へと働きかけ、変化を生み出し得る力となることを改めて感じさせるものでした。
こうした分野横断的・国際的な対話の重要性を再確認するとともに、自身の研究をより広い社会的文脈の中で位置づけ直す、貴重な機会となりました。このような機会に恵まれたことに、改めて感謝したいと思います。


おまけ
カンファレンスでは、学術的な議論だけでなく、食事や文化イベントも楽しみの一つでした。こうした場面での交流もまた、分野や文化を越えた理解を深める大切な時間だったように思います。
本日も最後までお読みいただき、ありがとうございました。


