収穫を祝う南インドの大祭ポンガル祭り

インドの街歩き

はじめに

南インド・アーンドラ・プラデーシュ州のヴィシャーカパトナムで生活していると、季節ごとに地域に根ざしたお祭りが行われていることを実感します。その中でも、特に印象深かったのが、毎年1月中旬、太陽が山羊座に入る時期(マカラ・サンクランティ)に行われる、南インドの大祭ポンガル祭りです。

収穫の季節を迎え、太陽神スーリヤと自然の恵みに感謝するこの時期、街全体が祝祭の雰囲気に包まれます。今年は、大学と地域コミュニティの両方で、スケールの大きなポンガルの祝祭を体験する機会がありました。

ポンガル祭りとは

ポンガルは、太陽神スーリヤと自然の恵みに感謝する、南インドを代表する収穫祭です。地域によって呼び名や位置づけは多少異なりますが、ヴィシャーカパトナム周辺では「ポンガル祭り」あるいは「マカラ・サンクランティ」として親しまれています。

このお祭りには、農作物が無事に実ったことへの感謝、牛や大地への敬意、そして新しい季節の始まりを祝う意味が込められています。太陽の運行と季節の移り変わりを意識する点は、インドの暦や自然観をよく表しているように感じます。

地域によって祝い方はさまざまですが、数日間にわたって行われることが多く、人々の生活と深く結びついたお祭りです。家の前に色粉でランゴリ(模様)を描いたり、収穫された米を使って甘いポンガル料理を作ったり、牛を祀ったり、サトウキビを飾ったりする光景が見られます。サトウキビは、豊穣や甘さ、生命力の象徴であり、収穫祭であるポンガルには欠かせない存在です。また、子どもから大人まで凧揚げを楽しむ姿も印象的で、空を見上げながら季節の節目を祝う、開放的で明るい雰囲気に包まれます。

凧揚げの様子
牛を祀っています
背景にサトウキビが飾ってあります

大学グランドが祝祭空間に

大学では、広いグランドに特設のイベント会場が設置され、大規模なポンガルのお祝いが行われました。色鮮やかな装飾やステージが設けられ、普段は広大なグランドが広がる空間が、一気に祝祭の場へと姿を変えます。

グランドに大きな祠が建っていました
夜は多くの人で賑わいます

会場では、カーリー神を象徴する装飾も目にしました。カーリー神は、破壊と再生、そして生と死の循環を象徴する女神として知られています。ドクロのモチーフは一見すると強烈な印象を与えますが、単なる「恐れ」を表すものではありません。むしろ、エゴや執着、無知を断ち切る力、そして生と死を超えた真理を象徴するものとして理解されています。

街を護るという意味もあるとのこと
多くの着ぐるみ人形は撮影待ちになっていました
たくさんの小屋が設置されていました

地元コミュニティでの3日間のお祭り

大学だけでなく、地元のコミュニティでも、3日間にわたる大規模なお祭りが行われていました。寺院へと続く参道は、カラフルな装飾で彩られ、パレードも行き交い、祝祭の高揚感を感じます。

夜はイルミネーションでとても美しいです
初めは恐る恐るでしたが、快く写真を撮ってくれました
寺院での参拝
ノリノリでの写真撮影

夜になると、特設ステージではダンスや歌のパフォーマンスが披露され、周囲にはたくさんの出店が並びます。食べ物やお菓子、簡単な遊びの屋台などが集まり、子どもから大人まで、多くの人でにぎわっていました。

イベントは大盛り上がり、この日は22時半までありました

人とのつながりの中で体験する祭り

今回は、仲の良いインド人スタッフのバンガルさんと一緒にお祭りに参加しました。入学当初からお世話になり、携帯をなくした時も親身に助けてくれ、今では心の支えとなる友人の1人でもあります。

バンガルさんに意味や背景を教えてもらいながら歩くことで、装飾や儀礼一つ一つがより身近に感じられます。お祭りは単なるイベントではなく、「人と一緒に過ごす時間」でもあるのだと、改めて感じました。またお祭りの賑やかな雰囲気や音楽に触れていることで、自然に心も前向きになるような感覚もあります。

スタッフであり、大好きな友人であるバンガルさん
バンガルさんとお姉さんとともに

おわりに

ポンガル祭りを通して感じたのは、自然への感謝、神への祈り、そして人と人とのつながりが、地域に密着した形で表現されているということです。大学という教育の場でも、地域の生活空間でも、同じ季節の節目が共有され、祝われていることに、インドの文化の奥深さを感じました。

こうした日常の中のお祭り体験も、インドで学び、暮らす時間の大切な一部として、これからも心に留めていきたいと思います。

タイトルとURLをコピーしました