はじめに
みなさん、こんにちは。あっという間に新年も半月が過ぎていきましたが、ブログとしては新年初投稿となります。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。
やはり日本人として冬の寒さがないとクリスマスや年末年始の実感がないのが正直なところです。さらにインドでは年末年始の祝賀は特にありません。各教育機関や州によっても差がありますが、アーンドラ大学では修士課程の生徒さんと教授は3週間の冬休み期間ということで授業はないのですが、博士課程は冬季休みはなく12月31日、および1月1日の元旦も出席確認があります。とはいえ、やはりお正月気分を味わうために近所のテンプル数カ所へダルシャナへ行ってきました。インドでは年末年始の祝賀はないと言えども、いつもより少し賑わいを感じました。
またささやかにお正月気分を味わうために友人といつもより少し頑張って料理をして、持ち寄りご飯会を行いました。
ちなみにこちらは年末に尼僧Hyさんが皆におもてなしをしてくれた時の食事です。野菜たっぷりのヌードルスープです。
尼僧Hyさんは基本的にベジタリアンなので、必須栄養素が不足しないよう気を使っています。彼女は筋腫を患ったことをきっかけに食生活の改善、それにより筋腫が軽快したとこと。私は基本的にあまり料理は得意ではないのですが、色々とアドバイスをもらいながら勉強しています。
オーガニックショップ事情
インドのオーガニック市場の普及はアメリカや日本に比べて低いようですが、それでも急成長を遂げていると言われています。またインドでは、化学肥料や農薬が普及する以前から、自然に優しい農法(牛糞を使った堆肥など)が伝統的に行われてきたり、アーユルヴェーダの観点からオーガニック製品への意識は高いと言われてます。インド政府もオーガニック農業を奨励しており、「Paramparagat Krishi Vikas Yojana(伝統農業促進プログラム)」などを通じて農家を支援しています。ただコストが一般の製品よりも高くなるので、地域や経済状況によっても差が大きいのが現状です。
ヴィシャーカパトナム周辺のオーガニックショップ
本日は私の住んでいるヴィシャーカパトナムにあるオーガニックスーパーや食材などを一部紹介できればと思います。ヴィシャーカパトナムといっても、さらに私の近所の話になりますが例えばGoogle Mapで「Organic shop」と入れて検索するとこのくらいのお店が出てきます。
各お店によって特徴が異なりますが、野菜や果物をはじめ、乳製品、卵、お米、小麦、調味料、スパイス、化粧品に至るまで多くのものを揃えることができます。
農家直送ベジタブルマーケット
また上記のようなオーガニックショップ以外にもマーケットがあります。野菜や果物は基本的に休日の朝に近所のベジタブルマーケットへ買い出しへ行きます。農家の方が直接販売をしています。インドのマーケットでは日々商品がガラリと変わります。先週あったニンジンやきゅうりは今週には一気に消え去っていたり、トマトの大きさが半分くらいになっていたり、その代わりに急に白菜などの葉物が増えたりと変化が大きいです。もちろん値札はなく、値段はその日ごとに変わります。先週はカリフラワー1個20ルピーでしたが、今週は1個30ルピーになっていたりします。最初はぼったくりか!?なんて思ってしまいましたが、その時の収穫量、品質、大きさなどによって変動するのですね。このように季節感を全力で感じられるのも愉しいように思います。
低農薬や無農薬だからこそ、形もバラバラ、虫食いなんかもあり、購入後も洗浄や選別にも時間がかかります。先日カリフラワーを洗っていたら大きなイモムシ君がニョキっと出てきてびっくりなんてことも・・・(笑)
特にコリアンダーなんかの葉物は何度も水を変えながら、泥を除いて、慎重に古い部分や虫を取り除く必要があります。日本のスーパーに並んでいる野菜がすでにこういったプロセスを経たものであったことに改めて気付かされたとところです。正直最初は野菜を洗うことだけでも大変でしたが、最近は徐々に慣れてきました。
インドのお米について
インドは世界有数の米生産国で、地域や文化によって独自の品種や食べ方が発展しています。ちなみに長くて芳醇な香りで有名なバスマティライスはインド北部を中心に生産されています。一方南インドでは小粒でビリヤニに適したジーラライスをよく見かけます。またイドゥリやドーサに適した発酵によりもちっとした食感になるイディリライスなんていうのもあります。この他にも多種多様なお米がありますが、最近は赤米、玄米、発芽玄米、低GI米といった健康に配慮したお米にも注目が集まっています。
自炊においては最近は赤米、玄米、白米を使い分けています。赤米は浸水に一晩かかり、玄米は2時間以上、白米はすぐに炊くことができます。そういった違いもこちらで徐々に学びました。ご飯を炊くときは、タンパク質やミネラル補給のため豆、雑穀、キヌアを入れて混ぜご飯にしています。最初は浸水時間が足りず硬過ぎたり、水が多くべちゃべちゃになってしまったりと失敗により試行錯誤を繰り返しながら、徐々に最適に近づいてきています。
政府も推奨するミレット(雑穀)
インドでは政府をあげてミレットを推奨しています。ミレットとは日本で言うきび、ひえ、あわなどに該当します。ちなみにインド政府は国連に提案し、2023年を「国際ミレット年(International Year of Millets)」にすることに成功しています。インド政府がミレットを推奨する背景には、国民の健康改善、持続可能な農業の推進、農村経済の活性化、そして気候変動に対応した食糧安全保障の確立といった複数の目的があるようです。
オーガニック系のスーパーはもちろん、普通のスーパーでもミレットヌードル、ミレットクッキーなどのミレット製品を多く見かけます。また驚いたことにミレットドーサ、ミレットイドゥリなどを扱う飲食店も多くあります。小麦やお米を使ったお店よりや若干値段が高いように思いますが、多くの人で賑わっています。味も美味しいです。政府の取り組みがしっかり地域に反映されているようにも感じます。
自家製の食用オイル
また食用のオイルについてですが各店舗にて製造されたものを直接購入することができます。オイルも多くの種類があり驚いてしまいます。
その他
またインドにはソイ・パニールという名前の豆腐があります。豆腐といっても極めて硬い木綿豆腐という感じで、正直日本の豆腐とは別物です。味も入りにくくて扱い方にまだ慣れませんが、少し日本気分を感じられるのは嬉しいものです。またアマゾンという強い味方によって、AKA MISOを購入。赤味噌は結構日本の味に近くて重宝しています。また豆乳パウダーも取り入れてみましたが、こちらも結構良い感じです。
調味料は憧れのスパイスボックスを購入。ブラックペッパー、クミンシード、クローブ、ターメリック、チリ、そしてミレットとキヌアが入っています。予備軍としてシナモンスティック、マスタードシード、フェンネルが控えています。ボックス一つでは足りなくなってきたので、もう一つはステンレス製のものをゲットする予定です。スパイスボックスは持っているだけで少しテンションが上がりますね。またスパイスを潰すためにシル・バッタを使っていますが、これだけでインド料理を作っているような気分になれるので満足しています(笑)
また週に数回近所のローカル食堂でダルやサブジを購入したり、たまに外食をしたりします。やはりインドにいるとインドのご飯が食べたくなるものです。
徐々に自分でもダルやキッチェリーを作れるようになりたいと思い、今はYouTubeでずぼらさんでもできそうな「炊飯器で作れるダル」「炊飯器で作れるキッチェリー」を見ながら学習中です(笑)
おわりに
おかげさまで最初の数ヶ月で根を上げて帰国ということもなく、どうにか研究生活を続けていけそうです。本日は最近の日常生活の一部をご紹介という感じでした。
オンラインヨーガクラス再開も予定しているのですが、オンラインバンクの設定に時間がかかり、もうまもなくといったところです。ちなみに昨日2025年1月14日(火)からヒンドゥー教最大の祭典でもあるクンブメーラが始まりました。私は来月2月6日からIYAのスタッフとして参加予定です。クンブメーラではIYAのヨーガクラスを担当予定でもあり、たのしみとドキドキの両方という感じでもあります。日本からも来てくださる方が見えるので、お会いできるのも楽しみです。しっかり体調整えて臨んでいければと思います。本日もありがとうございました。