はじめに
今回のベトナム訪問はベトナムの旧正月1月となりました。ベトナムでは1月一杯様々なイベントが催され、特にパゴダ/テンプル/記念碑などを参拝することが慣習となっています。旧正月1月5日のこの日もバクニン地区の仏教コミュニティの方約120名の方が、ハイフォン地区の1日巡礼をされるとのことで同行させていただきました。本日はそんなベトナムの方と巡った1日巡礼の旅の様子をご紹介できればと思います。
巡礼予定地
今回は滞在しているバクニン地区から約2時間程の場所にあるハイフォン地区にある寺院の巡礼です。Chùa Cao Linh(カオ・リン・パゴダ/Cao Linh Pagoda)、Chùa Vẽ(ヴェー・パゴダ/ドロー・パゴダ/描くパゴダ)、Vương triều nhà Mạc(マク王朝/莫朝記念碑)、Chùa Phúc Minh(フック・ミン・パゴダ)、Đền Bà Đế(バー・デー・テンプル/皇帝夫人デー女子のテンプル)、Hang Pagoda (ハング・パゴダ/ケーブ・パゴダ/洞窟のパゴダ) 、ドー・ソン・ビーチを巡りましたのでそれぞれ写真でご紹介できればと思います。
ちなみに英語の呼び方では仏陀を祀る寺院を「パゴダ」と呼び、聖者/偉人/皇帝等を祀る場所を「テンプル」と読んでいるので、こちらのページでもそれに準じたカタカナ表記で記載していきたいと思います。
準備から出発まで
出発は早朝5時です。食事は極力持参するのがベトナム式ということで、この日も前日から1日掛かりで準備をしました。米粉を使ったライスケーキで、中身は乾燥椎茸を醤油などで味付けしたものが入っています。またベトナムの定番スナックである茹でとうもろこしも準備します。準備は深夜12時近くまで続き、担当の方は早朝4時過ぎにはスタンバイを始めています。
さて当日は皆さん時間通り5時前に集合され、定刻でチャーターしてある観光バスに乗って出発です。新しいバスとのことで非常に快適なバス旅です。途中で寄ったパーキングエリアもとても綺麗で快適でした。
Chùa Cao Linh(カオ・リン・パゴダ/Cao Linh Pagoda)
カオ・リン・パゴダは東洋と西洋の建築様式が融合した壮大で美しい建築で有名なパゴダです。300年前の後期ルー王朝時代に建築されたとの記録があるそうです。またフランスに対する抵抗戦争の期間中に、フランス植民地主義者の攻撃により破壊され、その後2011年までに修復されています。
ダイ・フン・バオ・ディエン(Dai Hung Bao Dien)
カオ・リン・パゴダ内で最も神聖で重要とされている場所です。仏陀、沙羅曼陀羅菩薩、僧衣菩薩などの仏像が鎮座しています。
タワー・ガーデン
こちらもカオ・リン・パゴダ内の見どころの一つで、石で造られたストゥーパです。またこちらには歴代の住職の遺骨が収められているとのこと。
参照:https://www.traveloka.com/vi-vn/explore/destination/chua-cao-linh/251433
Chùa Vẽ(ヴェー・パゴダ/ドロー・パゴダ/描くパゴダ)
ヴェー・パゴダ/ドロー・パゴダは、ハイフォン市の中心部から約10kmのハイアン地区にある仏陀を崇拝する寺院です。詳細は不明ですが少なくとも17世紀には建設されていたとされています。1993年にはベトナムの重要文化遺産に登録されてます。
参考:https://ditichlichsu-vanhoahanoi.com/2017/10/07/chua-ve/
Vương triều nhà Mạc(マク王朝/莫朝記念碑)
マク王朝記念碑は、名前の通りベトナム王朝時代の中でもマク王朝時代(1527-1677)の歴代皇帝が祀られる記念館となっています。 国宝の剣も展示され、歴史的遺産としてベトナムの方に非常に大切にされている印象を受けました。
参考:https://thanhdoanhaiphong.gov.vn/khu-tuong-niem-vuong-trieu-mac-nd22899.html
Chùa Phúc Minh(フック・ミン・パゴダ)
フック・ミン・パゴダは規模は小さいですが、穏やかな雰囲気の仏教寺院です。お世話になっている尼僧さんのご親戚が管理されていることもあり訪問させていただきました。
Đền Bà Đế(バー・デー・テンプル/皇帝夫人デー女子のテンプル)
こちらは本日訪れた寺院/テンプルの中でも一際人気の高いドー・ソン地区にあるバー・デー・テンプルです。このテンプルは悲劇的な最期を迎えた皇帝夫人であるデー女史を祀っています。また海にも面しているため景勝地としても有名です。
海の街ならではの、参道には多くの干物屋さん、練り物屋さんなどが並んでいます。またベトナムの大きなお煎餅をよく見かけます。
参考:https://baophapluat.vn/neu-yeu-nhau-xin-dung-den-den-ba-de-de-doi-lua-khong-phai-chia-ly-post345853.html
Hang Pagoda (ハング・パゴダ/ケーブ・パゴダ/洞窟のパゴダ)
先ほどのバー・デー・テンプルと程近い場所にこちらのハング・パゴダがあります。別名Coc Tuと呼ばれています。パゴダは山に接しており、パゴダ内に洞窟があります。また正面にはドー・ソン・ビーチが拡がっています。名前の通り洞窟内に仏像が鎮座しています。地元の伝説によるとこちらがベトナム仏教の発祥地とされているとのこと。バー・デー・テンプルと共に多くの参拝者が見えていました。
Do Son Beach/ドー・ソン・ビーチ
北ベトナムでも最も人気の海岸の一つであるドー・ソンビーチです。夕方も多くの方で賑わっていました。旅の最後に海岸でリラックスタイムを過ごしました。
おまけ
村の方々と尼僧さんの実家を訪ねお昼ご飯タイムです。外のテントに尼僧さんのご家族による手作り菜食料理が並び、皆で愉しく美味しくいただきました。
おわりに
さて今回はベトナムの仏教コミュニティの方々の旧正月新年1日巡礼の旅に同行させて頂いた時の様子を紹介させていただきました。ベトナムの方は旧暦一月を非常に大切にしており、個人的にも頻繁に寺院に参拝に行かれるようです。その様子がSNSで投稿されている様子もよく見かけます。またパゴダやテンプルの掃除に参加したり、読経に参加される方も多く見えます。また私の滞在しているパゴダでも、新年の読経、小正月の読経、ベトナム女王を讃える読経、先祖崇拝の読経、薬師如来の読経など多くのセレモニーが開催されています。
ベトナムでの礼拝は合掌・三礼方式です。これは仏像に対してだけでなく、全ての菩薩像や聖人の像に対して行なっているのが印象的でした。またお賽銭、読経、写経、おみくじ、絵馬など日本との共通点も多く、さらにベトナムに親近感が沸いています。
最後に今回同行させて頂いたベトナムの皆さんに心より感謝しています。ベトナムの皆さんは本当に朗らかで、皆さん優しいです。本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。