チェンラーイU3A, Nakorn Chiang Raiでのヨーガ・クラスの様子

タイの街歩き

今回のチェンラーイ訪問のメインイベントでもあるチェンラーイでのヨーガ・クラスを見学させていただいた時の様子を紹介できればと思います。

場所はチェンラーイにある高齢者や障害者向けの生涯学習を目的とした大学University of Third Age(U3A), Nakorn Chiang Raiです。こちらでは選択科目の中にヨーガが含まれています。

元看護師、ソーシャルワーカーのNamphungさんはKdhamのDYEd(2019-2020)に参加する以前よりこちらでヨーガ・クラスを担当されているとのこと。

4ヶ月間、週1回 (1回2時間)、全16回(32時間)のコースとなっています。

1クラス30名程のようでした。また過去にコース修了された方がボランティアでアシスタントをされていました。高齢者向けクラスと言っても見た目から推測するに50代程の比較的若い方から、80代の方まで様々です。ご夫婦で参加されている方もみえるとのこと。

チェンラーイはタイでも気候の良い田舎町で、人々も温和で活き活きとされている印象があります。ヨーガ・クラスにご参加の皆さんも明るい方が多く、休憩時間には他に習っている中国舞踊やタイ舞踊を踊っている方も見えました。また朝はジョギングをしているなど運動習慣がある方も多いようでした。

ヨーガ・クラスはまず実習から始まりました。まずはウォーミング・アップとして関節運動などの動的エクササイズが中心です。Namphungさんの明るいキャラクターとインストラクションにて皆さん楽しそうな笑顔を浮かべながら30分ほど実習が続きます。

こちらの4ヶ月コースでは実習のみでなく、理論面もカバーされていきます。理論面ではスライドを使用しながら、この日は甲状腺機能に良い実習としてシンハ・アーサナとジフヴァー・バンダについて解剖生理学的効果や心理的効果なども含めながら解説されていました。NamphungさんもKdhamのDYEd卒業生(2019-2020)、および元看護師のためKdhamの資料やThai Yoga Instituteのテキストを参照しながら伝統文献的および科学的根拠に基づいた説明がきっちりとされていました。

ちなみに次回の実習では浄化法の説明を行い、その後ジャラ・ネーティーの実習を行うとのことでした。

30分程の説明をした後、再び実習が始まります。生徒さんの集中力が切れないようにと関節運動などの動的エクササイズと、アーサナの静的エクササイズをミックスした内容になっていました。また高齢者クラスであり、アーサナの簡易版や椅子などの補助具も用いています。年齢に関わらず新たなポーズや実習に挑戦するというのは刺激にもなり、皆さん愉しんで実習に取り組まれている印象でした。

この日はアーサナ実習からシャヴァーサナへ。仰向けで簡単な呼吸法のインストラクションがありました。皆さんリラックスした様子です。ご参加の皆さんの中にはタイ人以外の方もみえるため、呼吸法などやや解説が難しい部分の英語解説と個別指導のサポートをさせていただきました。

カパーラバーティやプラーナーヤーマ/呼吸法の実習はないのかな?と疑問がわきましたが、チェンラーイではこの時期野焼きによる公害問題もあり、外のクラスではプラーナーヤーマ/呼吸法の実習を控えめにしているとのこと。地域的な環境問題も関係してきますね。

メディテーションに関しては、Namphungさんのクラスではあえて取り扱っていないとのこと。これにはタイ独自の宗教文化が関わっているとのことでした。

ヨーガ・クラス内でのメディテーション実習では、眉間に意識を向けたり、鼻先に意識を向ける技術がよく用いられます。この鼻先に意識を向ける技法は、仏教ではアーナーパーナ・サティと呼ばれヴィパッサナー実習のコンディショニングとして使用されます。

しかしNamphungさん曰く「アーナーパーナ・サティはヴィパッサナー実習を習慣的に行なっている人にとっては下位の実習と捉えられ、タイでは良く思われないことがある」とのこと。かと言って、ヴィパッサナー実習は仏教的瞑想法とされるので、ムスリムやクリスチャンが混在するクラスでは使用を控えているとのこと。また瞑想実習を行うことで不安や恐怖を感じる人もいるため、こちらのクラスではメディテーション実習を敢えて取り扱っていないとのことでした。この点に関しては今後もぜひ議論を深めていきたい部分だなと思いました。

クラス後は仲の良い方同士でランチやお茶をしたりと、ヨーガ・クラスへの参加が交流のきっかけにもなっているようでした。

皆さん素敵な笑顔で集合写真をパチリ。

今回こちらのクラスでもインドヨーガ協会/Indian Yoga Association/IYAについて紹介の時間をいただきました。徐々にこれらの活動によってインドヨーガ協会/IYAが世界的に認知されることに近づけばと思います。

今回チェンラーイ滞在中のヨーガ・クラス訪問は1回のみとなりましたが、タイ人のヨーガ・クラスということで日本との違いも垣間見え非常に興味深い経験となりました。本日もありがとうございました。

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