CIBS Sowa Rigpa Hospitalでのヨーガ実習/CYP開始

ラダック編

みなさん、こんにちは。最近再びCentral Institute of Buddhism Studies/CIBSにあるSowa Rigpa Hospitalへ訪問。Sowa RigpaのDrとお話をする機会をいただきました。

ここのホスピタルには数名のドクターがいらっしゃるとのことですが、この日はお2人の医師とお話をさせていただくことができました。特にDr.Karma Rapsal氏はラダックでも人気のある名医で、この方の診察日には多くの患者さんが訪れるとのこと。以前はLadakh Nuns Association/LNA(現在私が滞在させていただいている僧院)でSowa Rigpaの指導もされていたとのことでLNAのみなさんからの人望もとても厚い方です。

ドクターのお話からも、ここ数年でチベット伝統医療であるSowa Rigpaはその価値が見直され、普及が拡大してきているとのこと。その要因の一つとして伝統的な薬草やトリートメントには副作用がないということが挙げられます。

診断は問診、脈診が基本ですが、より微細なエネルギー(各分野における経絡、気、プラーナ)も含めて診ていくとのこと。そして陰陽のコンセプトがとても重要視されるとのことでした。

またSowa Rigpaも疾患の根源は「無知/Avidhya」にあるとして、仏教文化と非常に深く関わっているということを再確認させていただきました。そのためSowa Rigpaも身体的な疾患のトリートメントだけではなく、最終的に目指すところは仏教で目指すところと同じです。

さらに実習面においてSowa Rigpaの体系の中でも、Vipassanaが非常に大切であるとのこと。これは単になる瞑想だけではなく、常に自分の行なっていることや、自然に起こる感情や思考に気づいているということだと強調されていました。特に「怒りを使って、怒りを超える」として、日常生活において自分の怒りについての観察が非常に重要だと言われていました。どのように怒りが湧いてきて、怒りが過ぎ去っていくのか、、、このようなアウェアネスの実習を通じて疾患の原因となる「無知」が徐々に取り除かれ、身体レベルのみでなく、心的レベルにおいても健康になっていく。こういった実習もSowa Rigpaに含まれます。さらにはタントラ的要素も含まれますし、アーユルヴェーダのトリートメントなどの要素も含みます。そのためSowa Rigpaは様々な分野の要素を複合したような体系のように感じました。

そんなSowa Rigpa Hospitalではスタッフの方もヨーガにご興味がある(以前はヨーガクラスがあったのですが、現在中止中)とのことで、こちらでもヨーガプロトコール/Common Yoga Protocol(CYP)に沿ったヨーガ実習を開始することになりました。

先日は第一回目、CYPのベーシックな実習を行いました。ヨーガ初めての方もいらっしゃいましたが、伝統的ヨーガで重要視されるFeeling Oriented Approachのコンセプトをすぐに理解され、内側の感覚に意識を向けた実習を行われていました。

このメソッドは特にマハーラーシュトラ州ロナヴァラにあるKaivalyadhama Yoga Instituteで強調されるヨーガの伝統的なメソッドであり、Vipassana実習ととても相性が良い方法となります。ここから始まるSowa Rigpa Hospital でのヨーガ実習がさらに楽しみになる初日となりました。

またチベット仏教についても様々なことを教えていただいたので、またこちらでも徐々に紹介していければと思います。本日もありがとうございました。

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