初のラオス訪問:首都ヴィエンチャンのラオス国立博物館へ

ラオスの街歩き

はじめに

現在タイ・バンコクを出発し、ラオスを横断中です。来週からはベトナムの尼僧院でのヨーガ・トレーニングのためベドナム・ハノイを目指して出発です。インドやタイには頻繁に滞在しているものの、他の東南アジアの国々を周遊するのはほぼ初めてです。自分自身の勉強も兼ねて、訪問地についてレポートしていきたいと思います。

ラオスという国

  • 通称ラオスは正式にはラオス人民民主主義共和国と言います。首都はヴィエンチャン。ASEAN加盟10カ国の中でも唯一の内陸国で、北は中国、東はベトナム、南はカンボジア、南西はタイ、西はミャンマーと国境を接しています。面積は日本の本州程度、人口は約733万人(2023年)となります。熱帯性モンスーン気候に属し、雨季(5月~9月)乾季(10月~4月)の2つのシーズンに分かれます。民族は50以上ある多民族国家となります。主にタイとの国境を流れるメコン川の豊かな水資源があり、また国土の約8割が山岳地帯で森林資源にも恵まれていますが、近年の経済発展の裏側で急速な森林破壊が問題となっています。(下記資料参考情報)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ラオス

ラオスの歴史

  • ラオスの成立は1353年にラオ人初の統一国家であるラーンサーン王国がルアンパバーンに王都を定めた頃とされています。ちなみにルアンパバーンは1995年世界文化遺産に登録されています。このラーンサーン王国は16世紀に絶頂期を迎えました。しかし18世紀初めに王位争奪戦のためヴィエンチャン、ルアンパバーン、チャンパーサックの3つの国に分裂します。そして1770年代末にはタイによる支配、1893年にはフランスがタイによるラオスへの宗主権を放棄させ(仏泰戦争)、フランスの保護国となり、1899年にはフランス領インドシナに編入されています(フランス植民地化)
  • 第二次世界大戦中は日本軍による仏印進駐や第一次インドシナ戦争などを経て、1949年にフランス連合内でラオス王国として独立、1953年に完全独立となっています。
  • しかしその後も国内で右派、中立派、左派の対立によるラオス内戦が発生、ベトナムの内戦にも巻き込まれ政治的混乱の時代が続きます。ベドナム戦争後に王政を指示する右派の没落により王政は廃止され、1975年に社会主義体制のラオス人民共和国が成立します。
  • ラオスの国旗はラオス人民共和国が成立した1975年の独立時に採用されていて、白い円は満月、共産党政府の下の統一性を象徴し、赤は革命で流された血と犠牲を、青はメコン川を表し、国の繁栄を象徴しています。普段何気なく見ていた国旗ですが、歴史的意義が刻まれていることを認識しました。
ラオスの国旗
カイソーン・ポムウィハーン博物館(軍事博物館)

参考:1.ラオスWiki: https://ja.wikipedia.org/wiki/ラオス#歴史、2.ラオス情報文化観光省観光部:http://www.lao.jp/about_laos.html、3. 東京都立図書館:ラオス人民民主共和国:https://www.library.metro.tokyo.lg.jp/search/research_guide/olympic_paralympic/area_studies/index/laos/index.html

初のラオス訪問 首都ヴィエンチャンへ

ラオスの首都はヴィエンチャンです。ラオスの都はラーンサーン王国時代の1560年にセーターティラート王によりルアンパバーンからヴィエンチャンに遷都されています。そんなラオスの首都ヴィエンチャンに2泊滞在をしてきました。その間にラオス国立博物館、タート・ルアン、パトゥーサイ(凱旋門)、ワット・シーサケート、ワット・シームアン、マーケットなどを訪問してきました。ここではラオス国立博物館について、次の記事でその他訪問した場所について簡単に紹介できればと思います。

ラオス国立博物館

当初は1980年に首都ヴィエンチャンのサムセンタイ道路沿いに所在する前フランス総督の邸宅に、ラオス革命展示ホールとして設立。その後ラオス独立5周年に期して関連する展示が追加されることに伴い1985年に名称が革命博物館へ変更、そして2000年にラオス国立博物館へ昇格されています。現在のラオス国立博物館は2017年にラオス中心部から約6kmの場所に移転されています。(ラオス国立博物館日本語パンフレットより抜粋して引用)

入り口を入るとチケット売り場があり、荷物はロッカーに預けるシステムになっています。

外国人の入館料は30,000kipでした

館内には時代別に展示が分かれており、パンフレット(日本語あり)にも1.中生代のラオス、2.先史時代、3.前ランサーン王国時代のラオスの歴史、4. ンサーン王国時代のラオスの歴史、5.ラオス人民の国家独立闘争、6.国家の防衛と建国、7.ラオスの民族と大きく分類されています。写真も自由に撮れるようになっていたので、一部を紹介できればと思います。

1. 中生代のラオス: 恐竜の骨、樹木化石など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

恐竜の骨
洞窟で見つかった人骨

2. 先史時代:石器、星型石器、土器、銅鼓など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

土器
銅鼓
鳥、動物、人などが刻まれています
描かれているものは豊かさの象徴とのこと

3.前ランサーン王国時代のラオスの歴史:仏像彫刻石、ヴィシュヌ神頭像など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

仏像彫刻石
ヴィシュヌ神
シヴァリンガ

4. ランサーン王国時代のラオスの歴史:平和のため論争を止めるポーズの仏像、象牙、銀鉢など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

5.ラオス人民の国家独立闘争:インドシナ戦争中にアメリカ軍によって使用された手榴弾、ラオス人民への拷問のためにフランス兵によって使用された拷問具など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

6. 国家の防衛と建国:陶器、竹細工など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

こちらのブースは現在準備中となっていました。

7.ラオスの民族:アカ族の衣装、ムアイ族の衣装、指輪は腕輪など(ラオス国立博物館日本語パンフレットより)

その他

入り口を入ったところには、日本人のJICAボランティアの方が活動報告の展示をされていました。

おわりに

来館者はまばらで閑散としていましたが、見応えたっぷりの博物館でしたのでぜひビエンチャンを訪問された際には足を伸ばされても良いのではと思います。

基本情報(2024年1月現在)

施設名:ラオス国立博物館

場所:ラオス国立博物館 Google map

開館時間:月曜-金曜(8:00-16:00)、土曜-日曜(9:00-16:00) (2024年1月現在)

入場料:ラオス人5,000kip, 外国人30,000kip 

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